海老の違いがわかる弟妹
2006.06.05 Monday

父が食べ物に対してこだわりのある人だったので、
寿司も値段のわからない店で食べさせてもらっていた。
私の弟妹は海老が好きで必ず海老を頼んでいた。
ある日のこと、いつものように父に連れられて
その店で寿司をほおばっていた。
と、妹が言った。
「これ美味しくない」
弟も続けて「うん、なんかちょっと味が違う」と言った。
そのやりとりを聞いていて
板さんが申し訳なさそうに言った。
「さすがですねえ。申し訳ないです。
最近の海老、前よりちょっと味が落ちているんです。
次はいいやつを仕入れてきますからね。」
最近でこそ、ネタについて小学生がうんちくを語る、
なんて話を耳にするが、ん十年前の話である。
いくら客とはいえ、
ケツの青いがきんちょどもにこんな会話をされて
いい気はしなかっただろう。
それも他の大人の客がほとんど気づいていない中で、だ。
でも一番どうしようもなかったのは私かもしれない。
なんせ「前と違う」なんて全然わからなかったのだから。
もっとも言い訳しておけば、私は海老党ではないのだけれどね。
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