上海燕樂堂

イツモココロニタイヨウヲ

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父娘帰る

昨日斎場から戻り、家に祭壇を作ってもらってひといきついた後、
ナイアガラさんとけび、そしてちびっこたちは梅田へと
くりだして行った。

普段食事にこだわりを持たないナイアガラさんだが、
それでも好きなものは当然あるわけで、
大阪での彼のお気に入りは、
最初に勤めた本町の商社が入っていたビルの食堂の
さんまの塩焼き(もしくはさばの塩焼き)定食、
そして阪神百貨店地下2階・フードテリアのとんかつ。
カツ丼好きの彼は、梅田でカツ丼を食べたかったのだ。

しかしまあ、人間の記憶なんてテキトーなもので、
彼が最後にフードテリアに行った時は私が一緒だったから、
自分の頭で確認しながら歩いたわけではなかったわけで、
何故か阪神へ行かずに大丸の地下へ行ってしまった模様。
けびから確認の電話がかかってきた。

まあ、いろいろありつつも美味しく食事をして、
ちびっこたちには何やら買ってやったらしく、
後日弟からしんちゃんが買ってもらったガンダムを
大切にしているという話も聞いた。
たまにおっちゃんするのもええよね。

そうやってちょこっと梅田も楽しんで、
ナイアガラさんとちよちよは今日上海へ戻る。
ちよちよは、金曜の夜で懲りて、
もう一緒に飛行機に乗るのはイヤだとぼやいていた。
金曜はナイアガラさんがビジネスクラスで
ちよちよはエコノミークラスと、
同じ便でも席が離れていた(にも関わらず、
アイスクリームを席まで持って来てくれたり、
年頃のムスメには相当ウザイ親父だった模様)が、
戻りは二人ともビジネスクラス。
ちよちよが頭を抱えるのもわからなくはない。
ま、それがあなたのお父ちゃんなんだから、しっかり受け止めて。

夜、ナイアガラさんから微信で写真が送られて来た。
ちよちよが食事をしているところ、カメラを向けられて
とても不機嫌そうだ。
他にも何枚か写真が届いて、
ちよちよの機嫌が相当悪かったであろうことは容易に想像できた。

ふと、子どもの頃のことを思い出した。
父と出かけていると、父が誰にでも気さくに声をかけて、
その場で話に花を咲かせていたことを。
あれはやっぱり年頃の娘にはちょっと恥ずかしいのよ。
今なら一緒に話の輪に参加していただろうけどね。

いつかきっとちよちよの中でもこの時のことが
いい想い出になる日が来るよ、目を細めて懐かしく思う日が来るんだよ。
それがいつなのか、と問われても答えられないけどさ。
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