台風8号「Neoguri」の影響で、飛ぶか飛ばないかが心配された飛行機。
一昨日までの時点ではこれは飛ばないぞと
予約を変更しようと考えていたが、
ちよちよが「ちゃんと飛ぶ」と言い、変更に同意してくれなかったので、
もうなるようになれ、とそのままにして今日を迎えた。
結局、急速に勢力が弱まり、ありがたいことに欠航になることなく、
私たちは浦東機場へ向かった。
家を出るのが少し遅くなってしまった上に、
チェックインカウンターが共同カウンターなのにほとんど閉じていて、
大して並んでもいないのに待たされる、待たされる。
文句を言いに行きたくなるぐらい待たされた。
その間、外ではスコール並みの突発的な雨が降り、
窓の向こうに見える屋根の上を雨が滝のように流れて行った。
身体検査のゲートでは、ハイカットシューズを履いていた男性が
靴を脱がされていた。私も足首まである靴を履いていたので
脱がされるかなと思ったが、そのまま通過。
特に買う物も無いので、飲み物など買って搭乗口で待つ。
MUは名古屋行きの欠航の通知が貼り出されていたが、
他は予定通り飛んでいる模様。
私たちが乗る飛行機は上海発ではなく、
鄭州から上海を経由して関空へ向かう上海航空のコードシェア便。
上海入りが少し遅れて登場予定時刻をまわってしまったが、
飛行時刻には間に合いそうな感じ。
のはずだった。
乗客が飛行機に乗り込んで、さあ出発だ!というところで
飛行機が動かない。
管制塔からの許可待ちで、暑い機内で延々待たされる。
暑いのは私だけかと思ったが、
前の座席の若い女性のこめかみから流れる汗、
斜め前の席では子どもを扇ぐ若いお母さん。
年配の紳士も汗を拭いている。
お詫びのアナウンスは何度も流れるが、なかなか動く気配がなく、
いよいよ滑走路に来たぞという状態からも長々待たされた。
腕時計を持たないとこういう時時間がわからなくて困る。
やっとこさ離陸した時には予定の時刻を1時間以上過ぎていた模様。
しばらくして機内食の時間。
私たちの前の列までカートがやって来た時、CAさんが後ろのカートに
「CHICKEN」と印字されたホイルに包まれたごはんをとりに行った。
嫌な予感がした。
私たちの列に来た時点で「申し訳ございません。メニューは魚のみに
なります」と中国語でいわれ、無条件に魚のごはんが置かれていった。
FMのこの時間の魚のごはんは、
以前魚が臭すぎて食べるのが辛かった記憶があり、
テンションだだ下がりの状態で食べ始めたが、
今回はほとんどにおいが気にならず、ラッキー!と思う。
しかし、ちよちよは「臭い」と嘆く。そうだろうねえ。
隣の席の人もほとんど箸をつけていないように見受けられた。
(ちよちよによれば鶏肉のメニューは美味しいらしい)
一度気に入らないと思えば、
どこまでも文句を言いたくなる気持ちもわかるわけで、
ちよちよが「魚やのに、つけあわせも魚っておかしいやん」と愚痴る。
ま、たしかにね、どこまでも魚。
その後どれぐらい飛んだだろうか、
気流の悪いところを通過するので座席について
化粧室の使用を控えるようにとアナウンスがあったが、
上手く通り過ぎたようで、全く揺れることなく
無事に関空に到着した。
入国審査では、特別混んでいるというわけでもなかったが、
並ぼうとしたとたんに声をかけられ、
私たちのパスポートは事務室のようなところへ消えて行った。
な、なんでしょう……。
待っている間に外国人受付の方から別の係官の人がこちらへ向かって
「日本の方ですか?」と声をかけながら向かってくる。
あ、今何やら向こうで手続きしてくださっていてと慌てて答える。
サービスよすぎて逆にコワい。
私たち何にも持ってないし、何にもしてないデス〜。
妙なVIP待遇を受けた後、荷物を受け取って税関へ。
こちらでは実習中のような若い係官。
私が書いた告知書を見て、住所を確認された。
聞けば彼は私の中学校の後輩だった。
こんな偶然あるものなんだねえ、ビックリ。
お仕事がんばってね。
関空からは梅田まで空港バスに乗って、
いつもなら市バスで淀川を渡って実家へ向かうが、
今日は普段以上に疲れているのと、天気が気になったので
梅田からタクシーに乗る予定だった。
そこを気を遣って妹夫婦が梅田まで迎えに来てくれた。
姪っ子ひなちゃんは眉間に皺を寄せながら私の顔を凝視する。
明日彼女の子守りなんですけど、大丈夫でしょうかね、私。
タヌキに化かされることはなかったが、
どっと疲れた半日だった。